麻酔提供者の性別と周術期合併症との関連:2 施設での後ろ向きコホート研究

麻酔担当の性別.png・これまでの研究で、外科医の性別は患者の転帰に差があることが示唆されている。これが麻酔提供者にも当てはまるかどうかは不明である。著者らは、麻酔担当者の性別が女性であれば周術期合併症のリスクが低いという仮説を立てた。

・米国の 2 つの学術医療ネットワークで 2008 年から 2022 年の間に麻酔診療を受けた全成人患者の初回症例を本後ろ向きコホート研究に組み入れた。主要な曝露は、症例経過中に手術室で最も長い時間を費やした麻酔担当者の性別とした。主要転帰は術中合併症とし、低血圧(平均動脈血圧 55mmHg 未満が連続 5 分以上)または低酸素血症(酸素飽和度 90% 未満が連続 2 分以上)と定義した。主要評価項目は 30 日後の有害事象(合併症、再入院、死亡を含む)であった。解析は事前に定義された交絡因子で調整した。

対象患者 364,429 例中、57,550 例(15.8%)が術中合併症を経験し、55,168例(15.1%)が術後有害事象をきたした。男性の麻酔提供者と比較して女性の麻酔提供者によるケアは、術中合併症の低リスクと関連しており(調整オッズ比[aOR] 0.95、95% 信頼区間[CI]0.94-0.97、P<0.001)、これは経験のある麻酔担当医の方が大きかった(aOR 0.84、95%CI 0.82-0.87、P-for-interaction<0.001)。麻酔提供者の性別は、術後有害事象の総数とは関連していなかった(aOR 1.00、95%CI 0.98-1.02、P=0.88)。

女性の麻酔担当者によるケアは術中合併症のリスク低下と関連しており、これは経験のある麻酔担当医の方が大きかった。今後の研究では、根本的なメカニズムを調査する必要がある。

大雑把に言って、女性の方が男性に比べて慎重なような気がする。男性の方が大胆で、少々のことに動じない。

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