■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/08/16

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【問題1】(心臓・血管) 心嚢穿刺前の準備として不必要なものはどれか?
1) 心電図モニター
3) 心肺蘇生の準備
5) 硫酸アトロピン0.5mg筋注
2) 中心静脈ラインの確保
4) 4〜6時間の絶食


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[解説] 合併症としてのVagovagal reflexによる心停止を予防するために硫酸アトロピン0.5mg筋注は正しい処置である。また不測の事態に備えて、心肺蘇生の準備もしておくべきである。心停止→意識消失→誤嚥を予防するために4〜6時間の絶食をしておいた方がよい。穿刺針の針先位置の確認のためと、穿刺針による不整脈、特に心室細動の誘発に備えて心電図モニターは必須である。


[正解] 2 [出典] 研修医ノートp560





【問題2】(呼吸) 院外での老人の吸引性肺炎では起炎菌として何を考えるか?
1) 肺炎球菌
4) 連鎖球菌
2) オウム病
5) 真菌
3) MRSA


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[解説] 鳥類の飼育歴のある患者の肺炎ではオウム病、院外の健常人の肺炎では肺炎球菌・マイコプラズマ、大酒家の肺炎では肺炎桿菌を、院内感染による肺炎ではMRSA・グラム陰性桿菌を、院外での老人の吸引性肺炎では連鎖球菌、嫌気性菌を起炎菌として疑う。


[正解] 4 [出典] 内科レジデント実践マニュアルP126



【問題3】(一般的な麻酔前評価) ASA(アメリカ麻酔学会)Physical Status 分類について正しい記述はどれか。

ア:手術をしてもしなくても24時間以内に死亡すると考えられる場合はクラス5Eと評価する。

イ:それまで健康な患者が急性虫垂炎を起こした。クラス1Eと分類される。

ウ:治療されていない高血圧患者はクラス3と分類される。

エ:クラス5Eと診断された場合は麻酔を引き受けるべきではない。

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[解説] ASA Physical Status分類は、患者のリスクを評価するものではあるが、治療方針を決定するものではない。麻酔科医によりクラス5Eと判断された症例でも、生存例は報告されている。緊急手術にはEをつける。


[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集



【問題4】(吸入麻酔) 揮発性麻酔薬が脳血流に及ぼす作用について正しいのはどれか。

ア:脳血流の二酸化炭素に対する反応は抑制される。

イ:自己調節能は抑制される。

ウ:脳血流増加作用は時間経過により軽減する。

エ:エンフルラン痙攣時に脳血流は増加する。

オ:イソフルランの局所脳血流への作用は部位差がない。


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[解説] 動脈血二酸化炭素分圧の変化に対する脳循環の反応を吸入麻酔薬は変化させない。揮発性麻酔薬によって自己調節能は抑制される。揮発性麻酔薬が脳血流に及ぼす効果は時間依存性で、初期の増加後、減少する。犬及び山羊において、曝露後2時間半と5時間との間に導入前値に回復することが示唆されている。時間経過は脳血流量の初期増加の大きさに依存していることが窺われている。エンフルラン痙攣時には脳血流及び脳酸素消費量が共に実質的に増加する。イソフルラン麻酔時、皮質での血管拡張は最小であるのに皮質下ではより多く脳血流が増加する。


[正解] (イ)、(ウ)、(エ) [出典] 第34回麻酔指導医認定筆記試験:B23

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