■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/08/22

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【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。

(1) (a__) (h_____) : 空気飢餓/クスマウル(Kussmaul)大呼吸

(2) (s_______) (b____) (p_______) : 収縮期血圧

(3) (___________y) : 特異体質

(4) (s_____) (a__________) : 喘息重積状態

(5) (b_____) of (H__) : ヒス束/房室束


[解答]
(1)air hunger(2)systolic blood pressure
(3)idiosyncrasy(4)status asthmaticus
(5)bundle of His


[出典] 麻酔科学用語集 第3版



【問題2】(麻酔) 患者体位について正しいのはどれか?

ア:立位から仰臥位になると静脈灌流の増加による心拍出量が増し血圧が上昇する。

イ:頚部の伸展は気管チューブの先端を気管分岐部から遠ざける。

ウ:術後神経損傷の中で、尺骨神経損傷がもっともよく起こる。

エ:大腿神経損傷を起こさないように股関節は90度以上屈曲しない。

オ:腹臥位では横隔膜が、尾側に移動する。


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[解説] ア:×:立位から仰臥位になると静脈灌流の増加による心拍出量が増加するが、神経系の反射により心拍数と心収縮力が低下するので血圧はほとんど変化しない。
イ:○:頚部の屈曲は気管チューブ先端を気管分岐部に近づけ、伸展は気管チューブの先端を気管分岐部から遠ざける。頚部を屈曲・伸展させたときに鼻先の移動方向と同じようにチューブ先端も移動する。
ウ:○:術後神経損傷の中で、尺骨神経損傷がもっともよく起こりやすいが、その頻度は比較的まれである。50歳以上の男性に多く術後数日たって発症する。
エ:○:砕石位をとる場合、大腿神経は鼠径靭帯で屈曲してしまうので、損傷を起こさないように股関節は90度以上屈曲しないようにする。
オ:×:腹臥位では横隔膜が、頭側に移動する。胸枕は腹部の圧迫を減少し、大動脈や下大静脈の圧迫を防ぎつつ横隔膜の動きを改善する。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p140-146




【問題3】(代謝・内分泌) 血糖値20程度で認められる症状は次のどれか?
1) 昏睡、痙攣
3) 交感神経優位:頻脈、血圧上昇
5) 不穏、興奮
2) 大脳機能低下:会話減少、嗜眠
4) 副交感神経優位:空腹、あくび


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[解説] 低血糖の場合の症状として、70;副交感神経優位(空腹感、悪心、あくび、徐脈)→50;大脳機能の低下(会話減少、嗜眠)→35;交感神経優位(頻脈、血圧上昇、過呼吸)→20;昏睡、痙攣.ただし、相関はあまりないとされる。


[正解] 1 [出典] 内科レジデントマニュアルP225




【問題4】(肝・腎・消化管) 肝血流量は心拍出量の何パーセントか?
1) 10〜15%
3) 20〜25%
5) 25〜30%
2) 35〜40%
4) 15〜20%


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[解説] 肝血流量=25〜30%、腎血流量=25%、脳血流量=15%、冠血流量=5%


[正解] 5 [出典] クリティカル記憶術2P191

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