2 型糖尿病患者における術前 HbA1c 値と術中および術後合併症との関係:観察研究
・周術期の血糖値異常は、特に糖尿病(DM)患者において罹患率と死亡率を増加させ、長期間の血糖を反映する HbA1c 値の上昇は治癒不良と感染率の上昇に関連している。本研究では、2 型糖尿病患者における術前の HbA1c 値と周術期の転帰との関連を検討する。
・本前向き観察研究は、2021 年 1 月から 2022 年 4 月にかけてインドで実施された。全身麻酔(GA)で待機的手術を受けた年齢 18〜60 歳の 2 型DM患者 60 例を対象とし、ASA-PS>III および重症臓器不全患者は除外した。参加者は 2 群: A 群(HbA1c≦7.5%)と B 群(HbA1c>7.5%)に分けられた。術前のバイタル、術中の血行動態、術後合併症に関するデータを収集した。データ解析には SPSS v23 を用い、p<0.05 をもって有意とした。
・参加者の平均年齢は 48.22 歳で、男性が 58.3% を占めた。A 群では経口血糖降下薬の使用割合が高かった。B 群は 1 時間後の最高平均血圧と術中血糖値が高かった。術後では、B 群の方が血糖値が高く、高血糖がより多くみられ、術前および術後の血中尿素値が高かった。急性腎障害(AKI)、白血球減少、白血球増加、発熱、集中治療室入室などの術後転帰に有意差は認められなかった。手術部位感染(SSI)の発生率は統計学的に有意ではなかったが、B 群で高かった。B 群では入院期間が延長した。
・術前 HbA1c が 7.5% 以上であることは、周術期の血糖コントロール障害および高血糖エピソードと関連していた。術前 HbA1c が高いほど、統計学的有意差はないものの、術後高血糖、AKI、集中治療室入室、入院期間の延長が多くなることが判明した。SSI 発生率はより高く、術前 HbA1c のその重要性が強調された。
・本前向き観察研究は、2021 年 1 月から 2022 年 4 月にかけてインドで実施された。全身麻酔(GA)で待機的手術を受けた年齢 18〜60 歳の 2 型DM患者 60 例を対象とし、ASA-PS>III および重症臓器不全患者は除外した。参加者は 2 群: A 群(HbA1c≦7.5%)と B 群(HbA1c>7.5%)に分けられた。術前のバイタル、術中の血行動態、術後合併症に関するデータを収集した。データ解析には SPSS v23 を用い、p<0.05 をもって有意とした。
・参加者の平均年齢は 48.22 歳で、男性が 58.3% を占めた。A 群では経口血糖降下薬の使用割合が高かった。B 群は 1 時間後の最高平均血圧と術中血糖値が高かった。術後では、B 群の方が血糖値が高く、高血糖がより多くみられ、術前および術後の血中尿素値が高かった。急性腎障害(AKI)、白血球減少、白血球増加、発熱、集中治療室入室などの術後転帰に有意差は認められなかった。手術部位感染(SSI)の発生率は統計学的に有意ではなかったが、B 群で高かった。B 群では入院期間が延長した。
・術前 HbA1c が 7.5% 以上であることは、周術期の血糖コントロール障害および高血糖エピソードと関連していた。術前 HbA1c が高いほど、統計学的有意差はないものの、術後高血糖、AKI、集中治療室入室、入院期間の延長が多くなることが判明した。SSI 発生率はより高く、術前 HbA1c のその重要性が強調された。
ひこ
やはり、術前 HbA1c が高い方が、術後の SSI 発生率が高いようだ。
【出典】
The Relation of Preoperative HbA1c Level With Intraoperative and Postoperative Complications in Type-2 Diabetic Patients: An Observational Study
Cureus. 2024 Jul 13;16(7):e64487.
The Relation of Preoperative HbA1c Level With Intraoperative and Postoperative Complications in Type-2 Diabetic Patients: An Observational Study
Cureus. 2024 Jul 13;16(7):e64487.
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