帝王切開を受ける妊婦における周術期低体温の危険因子:系統的レビューとメタ分析

低体温2.png・低体温症は帝王切開術のよく見られる合併症の一つであり、妊婦の術中の手術安全性と術後の回復に重大な影響を及ぼす。帝王切開を受ける妊婦における低体温の危険因子を軽減することは、その発生確率を低下させ、妊婦の周術期の快適性を向上させる可能性がある。そこで本研究では、帝王切開を受ける妊婦の低体温予防の参考とすることを目的として、帝王切開を受ける患者における低体温の影響因子を系統的に評価する。

帝王切開を受けた妊婦の低体温に影響する因子に関する観察研究を収集するため、PubMed、Cochrane Library、Embase、Web of Science、China National Knowledge Infrastructure(CNKI)、Wanfang、Chinese Biomedical Literature などのさまざまなデータベースで系統的検索を行った。検索期限は 2024 年 1 月 30 日であった。2 人の研究者が独立して文献をスクリーニングし、データを抽出し、質を評価し、結果をクロスチェックした。メタ分析は RevMan 5.3 と Stata 17.0 を用いて行った。

・2014 年から 2022 年までに実施された症例対照研究であり、合計 5561 人の妊婦を対象とした 12 件の研究がこのレビューに含まれた。含まれた研究の質は平均以上であった。メタ分析の結果、肥満度(平均差(MD)=-1.47;95% 信頼区間(CI)[-2.84、-0.11];p=0.03)、手術室温度(オッズ比(OR)=2.08;95%CI[1.56、2.76];p<0.00001)、麻酔法(OR=1.84;95%CI[1.40、2.42];p<0. 0001)、体液喪失(MD=160.09;95%CI[77.31、242.87];p=0.0002)、フラッシング量(MD=66.43;95%CI[8.46、124.40];p=0.02)、甲状腺機能低下症(OR=2.29;95%CI[1.61、3.27];p<0.00001)は、帝王切開を受けた妊婦における周術期低体温症の危険因子であった(p<0.05)。

・周術期の妊婦における低体温の発生は、低肥満指数、脊椎麻酔、低い手術室温度、術中の体液喪失、大量のフラッシング量、甲状腺機能低下症などの因子に影響される。

納得できる結果だな:室温、肥満度、脊椎麻酔、出血量、洗浄液量。



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