■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/08/28

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【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。

(1) (a_________) : 無汗症/無発汗

(2) (c_______) (e_______) : 脳塞栓[症]

(3) (t______________) : 血栓塞栓症

(4) (____________y) : 適合性

(5) (b________) (a_____) : 気管支喘息


[解答]
(1)anhidrosis(2)cerebral embolism
(3)thromboembolism(4)compatibility
(5)bronchial asthma


[出典] 麻酔科学用語集 第3版



【問題2】(呼吸生理) 低酸素性肺血管収縮を減弱させる薬物はどれか。

ア:ニトロプルシド

イ:プロスタグランジンF2α

ウ:プロスタグランジンE1

エ:ニトログリセリン

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[解説] β作動薬、カルシウム拮抗薬、吸入麻酔薬、ニトロプルシド、プロスタグランジンE1、ニトログリセリン、テオフィリンはHPVを減弱させる。プロスタグランジンF2α、サイクロオキシゲナーゼ阻害薬、プロプラノロールはHPVを増強する。


[正解] (ア)、(ウ)、(エ) [出典] 第32回麻酔指導医認定筆記試験:A26



【問題3】(麻酔中の問題) 心タンポナーデでみられものはどれか。

ア:心電図上の低電位

イ:中心静脈圧と肺毛細管楔入圧の同程度の上昇

ウ:奇脈(pulsus paradox)

エ:脈圧低下

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[解説] 心タンポナーデでは心臓の充満が障害される。心室充満圧は上昇し、中心静脈圧、左房圧と肺毛細管楔入圧は近くなる。反射性頻脈が起こり拡張時間が短縮するために、心筋虚血も起こりやすくなる。呼吸により収縮期血圧が15−20mmHgも変動する(奇脈、正常では10mmHg未満)。胸部X線写真では、縦隔の拡大がみられる。心エコーで確定診断がつく。


[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集




【問題4】(新生児、乳児) 新生児遷延性肺動脈高血圧症の治療について誤っているのはどれか。
ア:プロスタグランジンE1
ウ:インドメタシン
オ:鎮静
イ:ドパミン
エ:過換気


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[解説] 生下時、肺血管抵抗は急減するが、PPHN(新生児遷延性肺動脈高血圧症)乳児では起こらず、肺動脈圧は上昇したままで、動脈管および卵円孔がら右左シャントが起こる。治療は、肺血管抵抗を低下させ、体血圧を維持し、右左シャントを逆転させ、肺への重症な障害を招来することなく酸素飽和度と組織への酸素供給を増大させることである。肺血管拡張のためにニトロプルシド、プロスタグランジンE1などが使用される。低用量ドパミンは体・肺血管抵抗に影響することなく心拍出量を増加させる。過換気による呼吸性アルカローシスは肺血管抵抗を有効に減少させる。外的刺激に極めて敏感なので、人工呼吸中は鎮静が勧められる。


[正解] (ウ) [出典] 第31回麻酔指導医認定筆記試験:A7

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