■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/08/30
【問題1】(疼痛管理) 鎮痛作用に関係する物質はどれか。 | ア:カルシトニン遺伝子関連ペプチド イ:βエンドルフィン ウ:ソマトスタチン エ:エンケファリン |
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[解説] βエンドルフィンはε受容体に作用する。エンケファリンはδ受容体に作用し、脊髄で鎮痛効果を発揮する。サブスタンスPの放出を抑制する。セロトニン、ノルエピネフリンもクモ膜下腔に投与した場合、鎮痛作用をもつ。
[正解] (イ)、(エ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【問題2】(局所麻酔) 脊髄麻酔の麻酔高に関係ないのはどれか。 | ア:注入薬液量 ウ:注入速度 オ:患者の体位 | イ:注入薬液の比重 エ:アドレナリン添加 |
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[解説] 脊椎麻酔時に局所麻酔薬に添加されるアドレナリン(エピネフリン)は局所麻酔薬の血管への吸収を遅らせて、作用時間を延長させる。
ア:○ 注入薬液量が多いほど広範囲に広がる。
イ:○ 仰臥位ではL3が最も高い位置にあるので、高比重液はL3より上では高位に広がり、低比重液はL3より下では低位に広がる。
ウ:○ 注入速度が速いとより高位に広がる。
エ:× アドレナリン(エビネフリン)は麻酔薬の作用時間を延長させるが、麻酔高には影響しない。
オ:○ 例えば、頭低位(Trendelenburg体位)では、頭のほうへ麻酔高が広がるように、患者の体位で麻酔高が変化する。
[正解] (エ) [出典] 医師国家試験 68B41
【問題3】(妊婦) 次のうち正しいのはどれか。 | ア:分娩第1期の痛みは頚管拡張と子宮収縮による。 イ:分娩第2期の痛みは腟及び会陰部の伸展による。 ウ:子宮からの求心性疼痛刺激はTh8〜Th9の脊髄に入る。 エ:腟からの求心性疼痛刺激は骨盤神経を通ってS2〜S4の脊髄へ入る。 オ:子宮体および子宮底への運動神経はTh4〜Th12の脊髄から出る。 |
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[解説] 分娩第1期の痛みは子宮下部に加わる組織の伸展圧迫による刺激が原因で、主に頚管拡張と子宮収縮による。分娩第2期の痛みは下部産道、会陰の伸展と、第3期に及ぶ子宮収縮の痛みである。子宮からの求心性疼痛刺激はTh10〜L1の後根を通って脊髄へ入る。腟からの求心性疼痛刺激は陰部神経を通ってS2〜S4の脊髄へ入る。子宮体部への運動神経はT5〜T10の脊髄から出る。子宮体部:知覚=Th10〜L1、運動=T5〜T10。子宮下部〜腟上部:運動・知覚とも仙骨神経=S2〜S4。腟下部〜外陰部:運動・知覚とも陰部神経=S2〜S4。高位硬膜外麻酔でも、重症低血圧が起こらなければ、分娩の子宮収縮を抑制しない。
[正解] (ア)、(イ)、(オ) [出典] 第31回麻酔指導医認定筆記試験:B24
【問題4】(腎疾患患者への注意) 腎不全の原因になるものはどれか。 | ア:糖尿病 ウ:心不全 | イ:全身性エリテマトーデス(SLE) エ:アスピリン |
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[解説] 糖尿病、SLEや慢性関節リウマチなどの膠原病は、腎不全の原因となる。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
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