ラリンジアルマスク挿入に際しての革新的方法と古典的方法における状態

FFTMT.png・ラリンジアルマスク(LMA)は、短時間の医療処置中に気道を確保し、換気と酸素供給を維持するために使用されるシンプルで非侵襲的な装置である。本研究の目的は、革新的な手技を用いた LMA の留置法と古典的な方法とを比較することである。

・この臨床試験はイスファハンのファイズ病院で実施された。待機的眼科手術の候補者 110 人のうち、10 人が組み入れ基準を満たさなかったため、試験から除外された。最終的に、100 人の患者が 50 人ずつの 2 群に無作為に割り付けられた。一方の群では古典的な方法で LMA を挿入し、もう一方の群ではFFTMT(face-to-face triple maneuver technique)を用いて挿入した。ラリンジアルマスク挿入条件、血行動態反応、臨床合併症などのデータを収集し、SPSS バージョン 26 に入力し、分析した。

ラリンジアルマスク装着時間(P=0.061)、LMA 装着試行回数(P=0.059)、口腔咽頭リーク圧(OLP;P=0.942)、嗄声の頻度(P>0.99)、喉頭痙攣(P>0.99)の点で、群間に有意差はなかった。しかし、FFTMTの方が LMA の挿入が容易で(P<0.0001)、試行回数が少なく、カフへの血液付着が少なかった(P=0.038)。逆に、FFTMT 群では咽頭痛の頻度が高かった(P<0.0001)。

FFTMTを用いたLMA 挿入の成績は古典的な方法と同等である。術者が患者の頭頸部にアクセスできる全身麻酔下の手技(白内障手術など)において、FFTMT を用いた LMA による気道管理は(患者の無菌シーツを維持しながら)緊急時に有効であると思われる。

ラリンジアルマスクを、介助者を必要とせず、頭側に立たなくても挿入できる方法。ラリマ挿入時は、口腔内を覗き込まないので、患者の頭側に立つ必要はない。病棟での心肺停止の時などに有用かもしれないな。

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