■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/09/05
■ これって常識? ■ 成人のネフローゼ症候群の原疾患は,膜性腎症が最も多い |
1)膜性腎症の原因には,特発性のほかに薬剤性,悪性腫瘍や感染症に合併する例がある.
2)悪性腫瘍の初発症状がネフローゼ症候群のこともあるので,ネフローゼをみたら悪性腫瘍の検索は欠かせない.
3)多くの薬剤が膜性腎症を起こしうるが,代表的なものとしてNSAIDs,金製剤,D-penicillamineがある.
4)感染症に伴うものとして,B型肝炎,梅毒,マラリアがある.
5)病理学的には,免疫複合体の上皮細胞足突起と基底膜の間(上皮下)への沈着に起因した糸球体係蹄壁のび漫性肥厚とPAM染色での上皮側にむかうspike形成を認める.
[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜腎臓編
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (a_________) (s_______) : 禁断症候群 (2) (e_______) (d_______) : 外排液法 (3) (e__________) (r___) (c_______) : 排泄速度定数 (4) (p______) : 浅速呼吸/喘ぎ呼吸 (5) (p_________) (n____) (s_________) : 末梢神経刺激装置 |
[解答]
(1)abstinence syndrome | (2)external drainage |
(3)elimination rate constant | (4)panting |
(5)peripheral nerve stimulator |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(心臓・血管) 次のショックのうち、絶対的・相対的循環血液量低下が主たる原因ではないのはどれか? | 1) 敗血症ショック 3) 神経原性ショック 5) 出血性ショック | 2) 心原性ショック 4) アナフィラキシーショック |
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[解説] ショックの最も多い原因は、hypovolemiaである。volumeの不足を補わずして他のいかなる治療を行なってもショックからは離脱できない。心原性ショックでは循環血液量の低下を伴わないのでボリュームの負荷はむしろ禁忌となることもある。出血性ショックやイレウス、熱傷などは絶対的循環血液量低下、アナフィラキシーショックや敗血症ショックは絶対的・相対的循環血液量低下、神経原性ショックでは相対的循環血液量低下を伴う。要するに心原性ショック以外では全て、ボリューム不足であるのでfluid resustation=輸液が必要となる。相対的不足の場合にはボリューム負荷に血管収縮薬を併用する。
[正解] 2 [出典] 緊急処置マニュアルP374
【問題3】(呼吸) 成人男性の人工呼吸開始基準で肺活量は何ml/kg以下か? | ||||
1) 35 | 2) 25 | 3) 15 | 4) 45 | 5) 55 |
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[解説] 人工呼吸の適応基準と、抜管の基準は等しく肺活量15ml/kg、(一秒量<10ml/kg)。ウィーニング開始は12ml/kg、また成人の肺活量の正常値は50〜70ml/kgである。
[正解] 3 [出典] 新版・人工呼吸器の使い方p126
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