全身麻酔中のラリンジアルマスク陽圧換気における気管チューブ先端を声門に位置させることの応用:前向き無作為比較試験

ETT in 0-gel.png・声門の収縮と閉鎖は、LMA を用いた陽圧換気中に換気障害とラリンジアルマスク(LMA)のリークを引き起こす。本研究では、声門収縮・閉鎖後の LMA リークに対する、LMA 換気導管を通して気管チューブ(ET)の先端を声門に位置させる効果を評価することを目的とした。

・本前向き無作為化対照試験では、LMA 換気を使用する非小手術の患者を i-gel 群(L 群)と i-gel と ET の併用群(LE 群)に無作為に割り付けた。ET の先端は、LE 群では i-gel 換気導管を通して、気管支ファイバーによりガイドされ、声門下 2cm に留置された。周術期における i-gel 漏れの発生率、人工気道挿入後の収縮期血圧(SBP)および心拍数(HR)の変化、有害事象を記録した。

周術期の i-gel リークは、L 群では 48 例中 7 例(14.6%)、LE 群では 49 例中 1 例(2.0%)に認められた。2 群間で漏れの発生率に有意差があった(P=0.031)。LE 群では ET 挿入後の SBP と HR が L 群に比べて有意に上昇した(P<0.05/5)。LE 群では ET 挿入後の SBP、HR ともに基礎値を超えなかった(P>0.05/4)。術後の疼痛および嗄声、i-gel および ET 抜去時の咳嗽の発生率および重症度は、2 群間で有意差はなかった(P>0.05)。

ET の先端を声門に留置することで、小手術以外の手術において声門の収縮と閉鎖に関連する LMA の空気漏れが減少した。ET の留置はストレス反応が低く、術後合併症を有意に増加させなかった。

なるほどね、LMA (i-gel)留置陽圧換気時にリークが大きい場IIには、ファイバーで気管チューブを浅く留置すればよいのだな。

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