■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/10/25

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■ これって常識? ■
蛋白制限食は,腎不全の進行を抑制する

1)低蛋白食療法を行うと,腎糸球体の輸入細動脈を収縮し,糸球体内圧を低下させることにより,腎不全進行の抑制が期待される.
2)食事療法のコンプライアンスを確認するためには,24時間蓄尿により尿中の尿素排泄量を測定し,以下のMaroniらの式から摂取蛋白量を推定する.
摂取蛋白量(g/日)=(尿中尿素排泄量(g)+体重(kg)×0.031)×6.25
3)蛋白制限食を実施する際は,低蛋白低エネルギー食とならないよう適切な栄養指導が必須である.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識〜腎臓編



【問題1】(周術期の呼吸不全) 人工呼吸に関して正しい記述はどれか。

ア:吸入酸素濃度が0.5未満なら酸素中毒を起こす危険はない。

イ:PEEPをかけると、機能的残気量が増加する。

ウ:肺動脈圧が高くなると、心室中隔が左室へ向かって偏位することがある。

エ:PEEPをかけると、肺内水分量は減少する。

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[解説] 吸入酸素濃度が0.5−0.6未満では、酸素中毒の危険はないとされている。


[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集




【問題2】(外傷・出血・感染) 市中感染の場合、感染臓器と抗生物質の組合わせで不適当なのはどれか?
1) 皮膚感染;第1世代セフェム
3) 高齢者肺炎;ペニシリンG
5) 膀胱炎:アミノグリコシド
2) 腹膜炎;セフォキシチン
4) 髄膜炎;セフォタキシム


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[解説] 市中感染の場合の感染臓器と抗生物質の組合わせ:膀胱炎→ニューキノロン、皮膚感染→第1世代セフェム or アンピシリン、若年者肺炎→マクロライド、高齢者肺炎→ペニシリンG、腹膜炎→セフォキシチン、髄膜炎→アンピシリン+セフォタキシム.


[正解] 5 [出典] 研修医ノートP612



【問題3】(心臓・血管) 心臓弁膜症について正しいのはどれか?

ア:大動脈弁閉鎖不全では、前負荷を保つことは、血流を前方へ駆出するために欠かせない。

イ:大動脈弁狭窄症では、圧較差が50mmHg以上であれば、5年生存率は40%である。

ウ:僧帽弁閉鎖不全では、後負荷の軽減は前方への血流促進と逆流の減少に役立つ。

エ:圧容量曲線上の右下のB点では、僧帽弁が閉鎖する。

オ:心房肥大では心房細動を合併することが多い。


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[解説] ア:○:大動脈弁閉鎖不全では、前負荷を保つことは、血流を前方へ駆出するために欠かせない。
イ:×:大動脈弁狭窄症では、圧較差が50mmHg以上、もしくは弁口面積が0.5cm2/m2であれば、5年生存率は18%である。
ウ:○:僧帽弁閉鎖不全では、後負荷の軽減は前方への血流促進と逆流の減少に役立つ。これは大動脈弁閉鎖不全についても当てはまる。
エ:○:圧容量曲線上の右下のB点では、僧帽弁が閉鎖する。
オ:○:心房肥大では心房細動を合併することが多い。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p250-257

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