■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/10/30
【問題1】(疼痛管理) 痛覚に関与するものはどれか。 | ア:C線維 ウ:Rexed第1層 | イ:A−δ線維 エ:脊髄視床路 |
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[解説] C線維は、重く局在のはっきりしない痛みを、A−δ線維は、鋭く刺すような局在のはっきりした痛みを伝達する。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【問題2】(吸入麻酔) ハロセン、イソフルレン及びセボフルレンについて正しいのはどれか。 | ア:体内代謝率はハロセンが一番高い。 イ:ハロセンには安定剤が添加されているが、他には添加されていない。 ウ:ソーダライムとの反応は、イソフルレンが他に比べて小さい。 エ:沸点はイソフルレンが一番大きい。 オ:血液ガス分配係数はセボフルレンが一番大きい。 |
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[解説] ●体内代謝率:ハロセン(11〜25%)>セボフルレン(2.9〜3.3%)>エンフルレン(2.4%)>イソフルレン(0.2%)。ハロセンには安定剤が添加されているが、他には添加されていない。ソーダライムとの反応は、イソフルレンが他に比し小さい。セボフルレンはソーダライムとの反応が最も大きく、接触時間及び温度とともに増加する。
●沸点:セボフルレン(58.5度)>エンフルレン(56.5度)>ハロセン(50.2度)>イソフルレン(48.5度)。
●血液ガス分配係数:ハロセン(2.3)>エンフルレン(1.90)>イソフルレン(1.40)>セボウフルレン(0.63)
[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 第29回麻酔指導医認定筆記試験:A15
【問題3】(モニター) 心電図について正しいものはどれか? | ア:STセグメントの上昇の鑑別診断として、Burugada症候群を考える。 イ:高位後壁梗塞は、多くの例では孤立性に発生している。 ウ:成人でV1大きなR波がみられる場合は、鑑別診断として重症筋無力症を考える。 エ:左脚と右脚のうちどちらか一方がブロックされていることをヘミブロックという。 オ:高カルシウム血症では、ST上昇がみとめられることがある。 |
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[解説] ア:○:STセグメントの上昇の鑑別診断として、急性心筋梗塞、心膜炎、高カリウム血症、高カルシウム血症、左室肥大、左脚ブロック、Burugada症候群を考える。
イ:×:高位後壁梗塞は、標準誘導心電図では診断困難な領域である。多くの例では下壁梗塞、側壁梗塞などと合併している。
ウ:×:成人でV1大きなR波がみられる場合は、鑑別診断として右室肥大、後壁梗塞、WPW症候群、筋ジストロフィを考える。
エ:×:左脚枝の二つの分枝(前枝と後枝)のうちどちらか一方がブロックされていることをヘミブロックという。ヘミブロックでのQRS持続時間は通常120msec以下である。
オ:○:高カルシウム血症では、ST上昇がみとめられることがある。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p157-163
【問題4】(新生児) 先天性横隔膜ヘルニアにおいてPPHNの予防として適当なのはどれか? | ア:過換気を行って、pH>7.50に保つ。 イ:あらゆる刺激を避けるために筋弛緩薬を連続的に投与する。 ウ:心機能を補助するために、Htを60%前後に落とす。 エ:輸液は極端な dry side におく。 オ:胸腔ドレーンを操作して対側肺の過膨脹を防ぐ。 |
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[解説] 【PPHNの予防と治療法】(1):過換気を行って、pH>7.50に保つ。 (2):あらゆる刺激を避けるために筋弛緩薬を連続的に投与し、体重測定、シーツ交換などを中止する。 (3):心機能を補助するために、Htを60%前後に落とす。輸液は極端な dry side におく。血圧は50mmHg以上を保つ。(ドパミン使用) (4):胸腔ドレーンを操作して対側肺の過膨脹を防ぐ。 (5)72時間以降で離脱に入る。 (6)薬物療法:αブロッカとして、トラゾリンを第1選択とする。 (7):それも無効なら、ECMOを使用する。
[正解] 全て [出典] LiSA Vol2-No7-p64(1995)
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