気管挿管を伴う全身麻酔におけるレミマゾラムとプロポフォールの有効性と安全性:系統的レビューとメタ分析
・レミマゾラムは超短時間作用型のベンゾジアゼピン導入体で、胃カメラおよび大腸内視鏡検査時の鎮静薬として承認されている。本研究では、気管挿管を伴う全身麻酔におけるレミマゾラムとプロポフォールの安全性と有効性をメタ分析により比較することを目的とした。
・関連する無作為化比較試験(RCT)を特定するため、PubMed、Embase、Cochrane Library、Web of Science などのデータベースで包括的検索を行った。検索期間はこれらのデータベースの創始から 2024 年 2 月までとした。対象となる結果を少なくとも 1 つ報告している適格な無作為化比較試験はすべて、2 人の研究者が独立して Review Manager 5.4 ソフトウェアを用いて質評価とデータ抽出を行った。データ解析はRソフトウェアを用いて行った。
・1,275 例の患者を対象とした合計 14 件の RCT がメタ分析の対象とされた。プロポフォールと比較して、レミマゾラムは低血圧[オッズ比(OR)=0.31、95% 信頼区間(CI;0.23、0.43)、P<0.0001]、徐脈[OR=0.06、95%CI(0.00、1.20)、P=0.06]、注入時痛[OR=0. 02、95%CI(0.01、0.08)、P<0.0001]で、意識回復(ROC)までの時間[平均差(MD)=5.47 分、95%CI(-10.70、-0.24 分)、P=0.04]は短かったが、意識消失までの時間[MD=37.01 秒、95%CI(24.42、49.60 秒)、P<0.0001]は長かった。
・レミマゾラムは、気管挿管を伴う全身麻酔において、プロポフォールに代わるより安全で効果的な麻酔薬であり、有害事象のリスクが低く、ROC までの時間が短いことが示された。
・関連する無作為化比較試験(RCT)を特定するため、PubMed、Embase、Cochrane Library、Web of Science などのデータベースで包括的検索を行った。検索期間はこれらのデータベースの創始から 2024 年 2 月までとした。対象となる結果を少なくとも 1 つ報告している適格な無作為化比較試験はすべて、2 人の研究者が独立して Review Manager 5.4 ソフトウェアを用いて質評価とデータ抽出を行った。データ解析はRソフトウェアを用いて行った。
・1,275 例の患者を対象とした合計 14 件の RCT がメタ分析の対象とされた。プロポフォールと比較して、レミマゾラムは低血圧[オッズ比(OR)=0.31、95% 信頼区間(CI;0.23、0.43)、P<0.0001]、徐脈[OR=0.06、95%CI(0.00、1.20)、P=0.06]、注入時痛[OR=0. 02、95%CI(0.01、0.08)、P<0.0001]で、意識回復(ROC)までの時間[平均差(MD)=5.47 分、95%CI(-10.70、-0.24 分)、P=0.04]は短かったが、意識消失までの時間[MD=37.01 秒、95%CI(24.42、49.60 秒)、P<0.0001]は長かった。
・レミマゾラムは、気管挿管を伴う全身麻酔において、プロポフォールに代わるより安全で効果的な麻酔薬であり、有害事象のリスクが低く、ROC までの時間が短いことが示された。
ひこ
レミマゾラムは、プロポフォールよりも循環抑制作用が弱く安全な鎮静薬である。後は、薬価かな。
【出典】
Efficacy and safety of remimazolam vs. propofol for general anesthesia with tracheal intubation: Systematic review and meta?analysis
Biomed Rep. 2024 Nov 15;22(1):13. doi: 10.3892/br.2024.1891.
Efficacy and safety of remimazolam vs. propofol for general anesthesia with tracheal intubation: Systematic review and meta?analysis
Biomed Rep. 2024 Nov 15;22(1):13. doi: 10.3892/br.2024.1891.
対訳テキスト:20241204-1.pdf
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