全身麻酔または脊椎麻酔下に腟式骨盤底手術を受けた患者の疼痛レベルと鎮痛剤必要量
・本後ろ向きコホート研究は、膣式骨盤底部手術で全身麻酔(GA)または 脊椎麻酔(SA)を受けた女性の術後疼痛レベルと鎮痛剤必要量を調査することを目的とした。
・2019 年から 2021 年の間に腟式骨盤底手術を受けた年齢 18 歳以上の女性を対象とした後ろ向きコホート研究である。単変量解析および多変量解析を腟壁修復術とストレス性尿失禁手術に分けて行った。
・研究期間中、101 人の女性が SA 下で手術を受け、99 人の女性が GA 下で手術を受けた。静脈内鎮痛剤投与率は、膣壁修復術(20.2% vs 38.9%、P=0.017)および中尿道スリング留置術(20.2% vs 37.8%、P=0.007)ともに SA で有意に低かった。多変量解析により、患者の年齢、同時子宮摘出術、膣壁修復術(aOR=0.33、p=0.008)および中尿道スリング留置術(aOR=0.37、p=0.004)のメッシュ留置を調整した後では、静脈内鎮痛剤の必要量は GA 群よりも SA 群で有意に少なかった。ただし、これは後ろ向き研究であるため、麻酔の選択に偏りがある可能性がある。
・腟式骨盤底部手術を受ける女性において、SA は術後疼痛および静脈内鎮痛の必要性の減少と関連している。しかし、特定の種類の骨盤底部手術に適した麻酔法を調査するためには、さらなる研究が必要である。
・2019 年から 2021 年の間に腟式骨盤底手術を受けた年齢 18 歳以上の女性を対象とした後ろ向きコホート研究である。単変量解析および多変量解析を腟壁修復術とストレス性尿失禁手術に分けて行った。
・研究期間中、101 人の女性が SA 下で手術を受け、99 人の女性が GA 下で手術を受けた。静脈内鎮痛剤投与率は、膣壁修復術(20.2% vs 38.9%、P=0.017)および中尿道スリング留置術(20.2% vs 37.8%、P=0.007)ともに SA で有意に低かった。多変量解析により、患者の年齢、同時子宮摘出術、膣壁修復術(aOR=0.33、p=0.008)および中尿道スリング留置術(aOR=0.37、p=0.004)のメッシュ留置を調整した後では、静脈内鎮痛剤の必要量は GA 群よりも SA 群で有意に少なかった。ただし、これは後ろ向き研究であるため、麻酔の選択に偏りがある可能性がある。
・腟式骨盤底部手術を受ける女性において、SA は術後疼痛および静脈内鎮痛の必要性の減少と関連している。しかし、特定の種類の骨盤底部手術に適した麻酔法を調査するためには、さらなる研究が必要である。
ひこ
婦人科的な膣式骨盤底部手術では、全身麻酔よりも脊椎麻酔の方が術後痛が少ないようだ。まあ、そうだろうな。
【出典】
Pain level and analgesic requirements in patients who underwent vaginal pelvic floor surgery following general or spinal anesthesia
Gynecol Obstet Invest. 2024 Dec 2:1-11.
Pain level and analgesic requirements in patients who underwent vaginal pelvic floor surgery following general or spinal anesthesia
Gynecol Obstet Invest. 2024 Dec 2:1-11.
対訳テキスト:20241209-2.pdf
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