小児の術前不安に対する非薬理学的介入: 系統的レビューとネットワークメタ分析

小児用タブレット.png・本研究は、小児の術前不安に対する非薬理学的介入の有効性を比較することを目的とした。術前不安は小児の最大 60% が経験していると推定され、これは即時的および長期的な有害転帰と関連している。いくつかの非薬理学的介入が有効であることが実証されているが、どれが最も有効であるかを調査するためにはさらなる研究が必要である。

・本研究は、PRISMA 2020 チェックリストに準拠して実施・報告された。創始時点から 2024 年 3 月 31 日までの 12 のデータベースから無作為化対照試験を検索した。主要評価項目は、ベースラインからエンドポイント(通常は麻酔導入前)までの術前不安の重症度の変化とした。頻度主義の枠組みにおいて、ランダム効果ネットワークメタ分析(NMA)が主要転帰の比較に用いられた。累積順位曲線下曲面(SUCRA)を用いて、各介入を個別にランク付けした。主要評価項目についてサブ群解析および感度解析が実施された。

・3182 人の小児患者を対象とした合計 36 件の無作為化比較試験(RCT)が組み入れられた。その結果、心理学+デジタルヘルス介入は対照群よりも有意に有効であり、最高位であった。麻酔導入時の親の同席とビデオゲームの併用(PPIA+VG)は、他のほぼ全介入と比較して有意な効果があり、最高順位であった。

心理学+デジタルヘルス介入、特に PPIA+VG は、小児の術前不安を軽減するための最も効果的な非薬理学的介入である可能性がある。さまざまな非薬理学的介入の有効性を評価するために、より多くの RCT を実施する必要がある。臨床診療との関連において、非薬理学的介入は、小児の術前不安を効果的に改善できる。

親の同伴と、タブレットでお好みのアニメとかが見せれたらいいなあ。

対訳テキスト:20250108-1.pdf

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