■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/01/24

【問題1】(呼吸) Pressure Support の数値は、( )cmH2O が挿管チューブの抵抗を打ち消しうる最小値である。 | ||||
1) 5 | 2) 10 | 3) 15 | 4) 2.5 | 5) 20 |
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[解説] PS の数値は、5cmH2O が挿管チューブの抵抗を打ち消しうる最小値、10〜15cmH2O が至適横隔膜負荷圧といわれており、一回換気量(大体500ml 前後を目標に)を見ながらこの圧で管理することが多い。PS が30cmH2O に達すると、理論上は横隔膜の仕事量が0 になるといわれている。この数値が、PS の最大値であろう。PS を用いたウイーニングは、だんだんと圧を下げてゆき、PEEP5cmH2O、PS5cmH2O あたりまできたら、そのまま抜管可能である。昔ながらのT-チューブを用いたウイーニングが行われることは、ほとんど無くなった。
[正解] 1 [出典] レジデント初期研修用資料
【問題2】(中枢神経) 3ヶ月以上の小児の髄膜炎の起炎菌としては次のどれを考えるか? | 1) B型連鎖球菌 4) リステリア | 2) 大腸菌 5) 結核菌 | 3) 髄膜炎菌 |
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[解説] 髄膜炎の起炎菌は年令により大きな差異がみられる。適切な早期治療が予後を左右するので、年令、宿主の状態、グラム染色の結果を参考に直ちに治療を開始する。菌検出前、不明時にはABPC+CTX(CTRX)で治療を開始する。年令による髄膜炎起炎菌の特徴:3ヵ月未満:大腸菌、B群連載球菌 3ヵ月〜18歳:インフルエンザ菌、髄膜炎菌、肺炎球菌 18〜50歳:肺炎球菌、髄膜炎菌 >50歳;肺炎球菌、GNB、髄膜炎菌、リステリア
[正解] 3 [出典] 内科レジデント実践マニュアルP203
【問題3】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (a______) : 炭疽/脾脱疽 (2) (a________) : アルカリ血[症] (3) (a_______) (o_____) (t______) : 動脈血酸素分圧 (4) (d______) (d______) : 潜函病 (5) (a_____________) (w_____) : 大動脈肺動脈窓 |
[解答]
(1)anthrax | (2)alkalemia |
(3)arterial oxygen tension | (4)diver's disease |
(5)aortopulmonary window |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題4】(?) 次の薬物のうち化学構造に四級アミンをもつものはどれか。 | ア:ネオスチグミン ウ:エピネフリン オ:アセチルコリン | イ:フィゾスチグミン エ:アルクロニウム |
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[解説] アミンはアンモニアNH3の水素原子を炭化水素基Rで置換した化合物である。置換された水素原子の数に従って第1級アミンRNH2、第2級アミンR2NH、第3級アミンR3Nに分ける。なお、アンモニウム塩の置換体とみなせるものを第4化合物という。R4N+の型の化合物は第4アンモニウム化合物と呼ばれ、Rが同種のもの、あるいは異種のものが多数知られている。
[正解] (ア)、(エ)、(オ) [出典] 第27回麻酔指導医認定筆記試験:A12
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