■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/03/12

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■ これって常識? ■
心拍数 150/分の規則正しいQRS幅の狭い頻脈をみたら,まず2:1伝導の心房粗動を疑え!

1)発作性上室性頻拍(PSVT),心房粗動(AF),洞頻脈の鑑別が必要である.
2)AFはFlutter波がP波のように見えるので,洞頻脈とよく間違われる.
3)AFを疑うが確信が持てない場合,片側の頸動脈洞マッサージを行えば,房室伝導が3:1〜4:1となりFlutter波が明瞭となる.
4)Flutter波の心房レートは約 300/分(240〜340/分)が多いので,2:1房室伝導により心拍数は約150/分となる.


[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識 循環器編



【問題1】(サイトカイン) 次のうち正しいのはどれか。

ア:TNF(腫瘍壊死因子)は、悪液質をもたらすカケクチン(cachectin)と同一物質である。

イ:TNFはサイトカインの一種であり、マクロファージ由来のものをTNFβと呼ぶ。

ウ:動物実験において、ショックを起こさない程度のエンドトキシン投与にTNFを併用すると、ショック様症状を起こす。

エ:IL-1(interleukin-1)とTNFとを同時に投与すると、ショック様症状を示す。

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[解説] TNF(腫瘍壊死因子)は、カケクチン(cachectin)と同一物質であり、悪液質、炎症性疾患、ショックの原因物質と推測されている。TNFはサイトカインの一種であり、マクロファージ由来のものをTNFα、リンパ球由来のものをTNFβと呼ぶ。動物実験において、ショックを起こさない程度のエンドトキシン投与にTNFを併用すると、ショック様症状を起こす。IL-1(interleukin-1)とTNFとを同時に投与すると、ショック様症状を示す。


[正解] (ア)、(ウ)、(エ) [出典] 第30回麻酔指導医認定筆記試験:B21




【問題2】(麻酔薬) 次の筋弛緩薬のうち、人工心肺による低体温で、作用が増強されるのはどれか?
1) アルクロニウム
3) ベクロニウム
5) −−−−
2) パンクロニウム
4) d-ツボクラリン


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[解説] 人工心肺使用による低体温は、d-ツボクラリン、アルクロニウム、パンクロニウムの筋弛緩作用を減弱させるが、ベクロニウムでは増強される。


[正解] 3 [出典] 図説最新麻酔科学シリーズ1麻酔の薬理と手技の実際P7



【問題3】(呼吸) 次のうち正しいのはどれか。

ア:PaO2が60mmHg以下になると、末梢化学受容器の発射頻度が急増して肺胞換気量が増加する。

イ:PaO2が50mmHg以下になると、脳血流が低下し始める。

ウ:PaO2が40mmHg以下になると、酸化的リン酸化が障害される。

エ:100%酸素が2気圧で投与されれば、ヘモグロビンはなくても安静時酸素消費をまかなえる。

オ:二酸化炭素の生成はクエン酸回路が駆動していることを表わす。


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[解説] PaO2が60mmHg以下になると、末梢化学受容器の発射頻度が急増して肺胞換気量が増加するとともに、末梢血管抵抗の増加や冠血管抵抗の減少などの循環反射を引き起こす。50mmHg以下になると、脳血流が増加し始める。組織間液の酸素分圧である40mmHg以下になると、酸化的リン酸化が障害される。100%酸素が3気圧で投与されれば、ヘモグロビンはなくても安静時酸素消費をまかなえる。二酸化炭素の生成はクエン酸回路が駆動していることを表わす。


[正解] (ア)、(ウ)、(オ) [出典] LiSA Vol2-No5-p21(1995)

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