ラリンジアルマスクの喉頭鏡ガイド下挿入と標準的なブラインド挿入の比較：系統的レビューとメタ分析

・喉頭鏡ガイド下手技によるラリンジアルマスク（LMA）の挿入は、一貫性のない結果をもたらしてきた。LMA の挿入を容易にする喉頭鏡ガイドの使用については、さらなる調査が必要である。このメタ分析では、その有効性と安全性を標準的なブラインド挿入と比較した。

・PubMed、Cochrane Library、Web of Science、Ovid Medline を体系的に検索し、喉頭鏡ガイド下（L 群）と盲目的 LMA 挿入（B 群）を比較する無作為化対照試験を探した。主要評価項目はファイバーで見たステージングとした。副次評価項目は、口腔咽頭リーク圧（OLP）、挿入時間、初回成功率、術後の咽頭痛および血液汚染の発生率などであった。

・9 件の RCT（1016 例）が解析された。L 群のファイバーステージングは B 群より有意に高いことが明らかになった（RR=1.54; 95% CI: 1.14-2.08; p=0.005）。さらに、L 群の OLP は B 群より有意に高い（MD＝2.10cmH₂O；95%CI：0.38cmH₂O-3.83cmH₂O；p＝0.02）。初回成功率も L 群で高かった（RR＝1.14；95%CI：1.06-1.22；p＝0.0005）。挿入時間（MD＝3.92 秒；95%CI：-6.69 秒〜14.52 秒；p＝0.47）、咽頭痛の発生率（RR＝0.90；95%CI：0.50-1.65；p＝0.74）、血液汚染の発生率（RR＝1.19；95%CI：0.29-4.79；p＝0.81）は、統計学的有意差を示さなかった。

・喉頭鏡ガイド下での LMA の使用は、麻酔患者における咽頭痛や血液染色の発生率を有意に上昇させることなく、ファイバーステージングと OLP を改善し、初回挿入の成功率を高める可能性がある。

ひこ

LMA の盲目的な挿入は無駄に繰り返すことなく、さっさと喉頭鏡を使うべし、ということだな。

【出典】
Comparison of Laryngoscope-Guided Insertion and Standard Blind Insertion of the Laryngeal Mask Airway: A Systematic Review and Meta-Analysis
Anesthesiol Res Pract. 2025 Mar 18:2025:1224567.

対訳テキスト：20250327-2.pdf

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