Q:母指内転筋 vs 皺眉筋のどちらが、気管挿管・抜管に適しているのか?

筋弛緩薬の感受性.pngA:以下ページの記事によると、皺眉筋は、喉頭筋や横隔膜に近い反応を示し、筋弛緩が効きにくいので、この筋に弛緩状態があれば、気管挿管に適した状態と判断できます。一方、母指内転筋は、上気道筋の回復速度に近い筋肉であり、抜管の判断には母指内転筋が適していると記載されています。
A Guide to Muscle Recovery from Neuromuscular Blocking Agents

皺眉筋は、喉頭筋や横隔膜に近い反応を示し、筋弛緩薬が効きにくい傾向があります。そのため、気管挿管においては、皺眉筋に弛緩状態が確認できれば、適切な挿管状態であると判断できます。
母指内転筋は、上気道筋の回復速度に近い筋肉です。したがって、抜管の判断には、母指内転筋の回復を確認することで、上気道筋の回復も確認でき、より安全な抜管が可能となります。

*気管挿管時:皺眉筋(喉頭筋に近い反応を示すため)
*気管チューブ抜去時:母指内転筋(上気道筋の回復速度に近い筋肉であるため)

・抜管前の回復評価には母指内転筋(Adductor Pollicis)が適している
母指内転筋での定量的 TOF モニタリング(TOF 比≧0.9)は,上気道筋の回復速度に近く、抜管前の完全回復を確実に評価できるため、ASA / ESAIC ガイドラインでも推奨されています。

・挿管時の筋弛緩確認には皺眉筋(Corrugator Supercilii)が適している
皺眉筋のブロック・回復は横隔膜や声帯周囲筋とほぼ一致し、母指内転筋よりも確実に深いブロック状態を反映するため、最適な挿管条件のタイミングを評価するにはこちらのモニタリングが有用です。

気管挿管時にも筋弛緩モニターで筋弛緩の程度を見ながら行うのであれば、まずは皺眉筋でモニターしておいて、最後抜管前には、前腕(母指内転筋)でモニターするのが良いということです。

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