■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/04/22

【問題1】(中枢神経) Cheyne-Stokes 呼吸は、どの部位の障害で起こるか? | 1) 橋中部から下部 3) 両側大脳皮質下および間脳 5) 延髄 | 2) 中脳下部より橋上部 4) 橋下部から延髄上部 |
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[解説] Cheyne-Stokes 呼吸=両側大脳皮質下および間脳の障害、中枢性神経因性過換気=中脳下部より橋上部の障害、持続性吸息性呼吸=橋中部から下部の障害、群発呼吸=橋下部から延髄上部、失調性呼吸=延髄の障害で起こる。
[正解] 3 [出典] 内科レジデントマニュアルP3
【問題2】(血液凝固) 播種性血管内凝固(DIC)について正しいのはどれか。 | ア:多臓器不全に合併して起こることが多い。 イ:intestinal sterilization syndrome ともいう。 ウ:第 I 、 II 、 V 、 VI および VII 因子の欠乏がみられる。 エ:赤沈値は亢進する。 オ:フィブリノーゲン分解産物40μg/ml以上、血小板数50×10^3/mm^3以下であればDICと診断してよい。 |
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[解説] DICは種々の疾患を背景に起こるが、多臓器不全の55%、69%にDIC所見が認められるという報告がある。intestinal sterilization syndrome とは、critical care 患者に見られる大量の抗生物質投与→腸内細菌の消失→ビタミンK不足→出血傾向である。DICでは血小板や凝固因子( I 、 II 、 V 、 VIII 因子が低下する。特に、 V 、 VIII 因子の低下は常に認められる。)が消費されて、血小板減少、フィブリノゲン減少、PT延長、aPTT延長、線溶系の活性化によるFDP上昇などが認められる。赤沈値は遅延する。(オ)は厚生省の診断基準では6点であり、確定診断に至らない(DICの疑い)。
[正解] (ア) [出典] 第28回麻酔指導医認定筆記試験:A30
【問題3】(泌尿器科手術の麻酔) 泌尿器系の神経支配や局所麻酔について正しい記述はどれか。 | ア:腎臓はT12−L1から神経支配を受けている。 イ:交感神経刺激で膀胱平滑筋の弛緩と膀胱括約筋の収縮が起こる。 ウ:膀胱鏡検査のためには、脊椎麻酔の無痛レベルがT10まであればよい。 エ:除睾術のためには、脊椎麻酔の無痛レベルがL1まであればよい。 |
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[解説] 除睾術のためにはT8−10程度までの麻酔が必要である。
[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【問題4】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (s_______) (b__________) : 標準炭酸水素塩/標準重炭酸塩 (2) (r_______) (a_________) : 区域麻酔/局所麻酔 (3) (d____________) (p________) : 横隔膜麻痺 (4) (l__________) (p___) : 電撃痛/電撃様疼痛 (5) (b_____) (a_____) : 球性運動失調 |
[解答]
(1)standard bicarbonate | (2)regional anesthesia |
(3)diaphragmatic paralysis | (4)lancinating pain |
(5)bulbar ataxia |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
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