■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/07/14
| 【問題1】(呼吸) 気胸の治療で、虚脱度(Kircherの測定法)がどれくらいであれば積極的に胸腔ドレナージを行うか? | 1) >60% 3) >45% 5) 虚脱度は指標にはならない | 2) >15% 4) >30% |
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[解説] 肺虚脱の程度を示すKircherの測定法により、(1)<15%:若年者の場合安静。COLDなどを有する高齢者では慢性呼吸不全の増悪をきたすので、小さい気胸でも胸腔内チューブを挿入。 (2)15〜30%:エラスター針などで穿刺脱気。 (3)>30%:胸腔内チューブドレナージ、持続吸引−5〜−10cmH2O。エアリークがなくなり肺の再膨脹を確認し、24時間ウォーターシールまたはチューブクランプで肺虚脱を認めなければ、チューブをバルサルバ法で抜去する。以上の処置で肺の再膨脹を認めなかったり、1週間以上エアリークが続く時は手術を考慮する。
[正解] 4 [出典] 手術直後の患者管理P68
| 【問題2】(外傷・出血・感染) 腹部外傷に伴う腹腔内出血の原因で一番多いのはどれか? | 1) 脾臓損傷 4) 腎損傷 | 2) 肝損傷 5) 大腸損傷 | 3) 膵損傷 |
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[解説] 肝臓は、腹腔内で最大かつ被膜比率が小さいため、腹部外傷の中では最も損傷頻度が高い。肝損傷全体の死亡率は鋭的損傷で10%以下、鈍的損傷で20〜30%、肝静脈や下大静脈からの大出血を伴う重症肝損傷の死亡率は50%以上と極めて高い。また鈍的外傷においては合併損傷も多く、死亡の約半数は肝損傷以外の原因による。近年、肝損傷の治療は急速に変化しつつある。エコーやCTにより損傷形態が正確に把握できるようになるにつれ、肝損傷即手術という短絡的考えは見直され、腹腔内出血を伴わない肝損傷はもちろん、出血を伴う肝損傷でもバイタルが安定しているなら経過観察可能との報告が増加してきている。
[正解] 2 [出典] 救急医学Vol19-No7-P797
| 【問題3】(呼吸) 気管支拡張薬として使用する交感神経刺激薬のうち、第一世代と称されるものはどれか? | 1) 塩酸クレンフ゛テロール(スヒ゜ロヘ゛ント) 3) 硫酸フ゜ロカテロール(メプチン) 5) 塩酸オルシフ゜レナリン(アロテック) | 2) 硫酸サルフ゛タモール(ベネトリン) 4) 臭化フェノテロール(ベロテック) |
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[解説] 気管支拡張薬には、交感神経刺激薬、非交感神経刺激薬としてメトキサミン、アミノフィリン、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などがある。交感神経刺激薬として、β2優位の第3世代が主に使用されている。第1世代:エピネフリン、エフェドリン、メチルエフェドリン、イソプロテレノール、オルシプレナリン(アロテック)、クロルプレナリンなどで、受容体非選択的に作用する。第2世代:サルブタモール(ベネトリン)、ヘキソプレナリン、テルブタリンなどでβ2選択的である。第3世代:プロカテロール(メプチン)、フェノテロール(ベロテック)などで、β2選択的でかつ持続性がある。
[正解] 5 [出典] 呼吸管理必携P60
| 【問題4】(呼吸) 低酸素血症の原因が肺内シャントであるものはどれか? | ||||
| 1) 肺線維症 | 2) 喘息 | 3) 肺気腫 | 4) 無気肺 | 5) 肺塞栓 |
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[解説] 低酸素症の分類:(1)AaDO2正常:(a)吸入酸素分圧の低下=高地(航空機内)・低濃度酸素含有空気の吸入 (b)肺胞低換気(=換気不全) (2)AaDO2開大:(a)換気血流比不均衡=COPD・喘息・肺線維症 (b)肺内シャント=肺水腫・ARDS・肺炎・無気肺
[正解] 4 [出典] 呼吸管理必携P12

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