■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/07/16
| 【問題1】(体液・電解質) 電解質について正しいのはどれか? | ア:低ナトリウム血症とは、血中ナトリウム濃度が130mEq/l以下になることをいう。 イ:急速に低ナトリウムを補正すると橋中心髄鞘崩壊症を起すことがある。 ウ:低ナトリウム血症は最小肺胞濃度を上昇させる。 エ:ネフローゼ症候群で見られる低ナトリウム血症では、細胞外液は過剰である。 オ:高カリウム血症は筋力を弱め筋弛緩薬への感受性を高める。 |
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[解説] ア:×:低ナトリウム血症とは、血中ナトリウム濃度が135mEq/l以下になることをいう。
イ:○:急速に(48時間以内に25mEq/l以上)低ナトリウムを補正すると橋中心髄鞘崩壊症 (CPM)を起すことがある。
ウ:×:吸入麻酔薬の最小肺胞濃度を上昇させるのは高ナトリウム血症である。
エ:○:うっ血性心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群で見られる低ナトリウム血症では、細胞外液は過剰である。そのため通常浮腫が認められる。
オ:×:低カリウム血症は筋力を弱め筋弛緩薬への感受性を高める。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p28-32
| 【問題2】(中枢神経) 細菌性、ウィルス性、結核性、真菌性のうち、髄液細胞に多核白血球増多を認めるのはどれか? | 1) 細菌性髄膜炎 3) 真菌性髄膜炎 5) 細菌、結核、真菌性 | 2) ウィルス性髄膜炎 4) 結核性髄膜炎 |
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[解説] 正常髄液は水様透明の外観で、圧は60〜150mmH2O、細胞数15/3mm3、蛋白15〜40mg/dl、糖50〜75mg/dl(血糖値との比は1/2以上)である。外観が混濁を示すのは細胞増多を意味し、細菌性、結核性および真菌性髄膜炎でみられる。細菌性髄膜炎では多核白血球が、その他ではリンパ球が主体となる。
[正解] 1 [出典] 研修医ノートP942
| 【問題3】(呼吸) 呼吸・肺生理について正しいのはどれか? | ア:WestのZone2では、血流量は肺動脈−肺胞内圧差で決定される。 イ:クロージングキャパシティは仰臥位では60歳代半ばで機能的残気量と等しくなる。 ウ:健常人の動静脈シャントは心拍出量の2〜5%である。 エ:WestのZone3では、肺動脈圧>肺胞内圧>肺静脈圧 となる。 オ:シャントによる低酸素血症はFIO2を上昇させることでは対応できない。 |
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[解説] ア:○:WestのZone2では、肺動脈圧>肺胞内圧>肺静脈圧 となっているので、血流量は肺動脈−肺胞内圧差で決定される。
イ:×:クロージングキャパシティは仰臥位では40歳代半ばで機能的残気量と等しくなる。また、立位では60歳代半ばで機能的残気量と等しくなる。
ウ:○:健常人の動静脈シャントは心拍出量の2〜5%で、これがAaDO2の原因となる。肺外性シャントには、心臓のテベジウス静脈や気管支静脈、縦隔、肋間静脈などがある。
エ:×:WestのZone3では、肺動脈圧>肺静脈圧>肺胞内圧 となるので、血流量は肺動脈−肺静脈圧差で決定される。
オ:○:シャントによる低酸素血症はFIO2を上昇させることでは対応できない。他方、換気血流比の不均等による低酸素血症はFIO2を上昇させることで対応できることが多い。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p8-12
| 【問題4】(局所麻酔) 脊椎麻酔について正しいのはどれか。 | ア:脊麻後頭痛は若い女性に多い。 イ:脊麻後頭痛は、高齢者ではほとんど起こらない。 ウ:硬膜外に生理食塩水を注入すると脊麻後頭痛に効果がある。 エ:脊麻後に聴覚障害が発生することがある。 オ:持続脊麻では馬尾症侯群の発生が多い。 |
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[解説] 脊麻後頭痛は若い女性に多く、高齢者ではほとんど起こらない。硬膜外に生理食塩水を注入すると脊麻後頭痛に効果がある。脊麻後に、まれに外転神経麻痺のために視覚障害(複視)、聴神経麻痺による聴覚障害(突発性難聴、めまい)が発生することがある。ほかにも、動眼神経、滑車神経、三叉神経など、多くの脳神経麻痺の報告がある。持続脊麻では馬尾症侯群の発生が多い。局所麻酔薬は、どれも末梢神経に対して神経毒性があり、神経が長時間、高濃度の局所麻酔薬にさらされるいと毒性が現われるためである。
[正解] 全て [出典] 「こだわり」の局所麻酔p113〜

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