バイスペクトラル指数モニタリングを使用した場合と終末呼気麻酔ガス濃度を使用した場合の気管チューブ抜去までの所要時間比較:全身麻酔下の手術を受ける患者を対象に
・18 歳から 60 歳までの患者 50 名を対象に、ASA-PS I-II に該当し、全身麻酔下で定時手術を受ける患者を対象とした前向き観察研究を実施した。患者は BIS 群と非 BIS(ETAG)群に無作為に割り当てられ、麻酔薬の消費量と回復特性を評価した。標準的な麻酔プロトコルが遵守された。BIS 群では BIS 値を 40 から 60 の範囲で維持し、ETAG 群では終末呼気イソフルラン濃度を 0.7 から 1.3 の最小肺胞濃度(MAC)の範囲で保持した。術中パラメーターと気管チューブ抜去時間は記録された。イソフルランの投与は皮膚閉鎖時に中止され、TOF 比が 0.9 を超えることが確認された時点で筋弛緩薬の拮抗が行われた。データは SPSS バージョン 26.0(IBM Corp., Armonk, NY)で分析され、p<0.05 をもって統計的に有意とした。
・両群間の麻酔の総持続時間に統計的に有意な差は認められなかった(p>0.05)。しかし、BIS 群の気管チューブ抜去時間は有意に短く、平均148.4±30.5 秒であったのに対し、ETAG 群では 201.2±43.6 秒であった。平均差は 52.8±13.1 秒(p=0.001)であった。さらに、BIS 群の平均時間当たりイソフルラン消費量は 5.9±0.77 mL で、ETAG 群の 6.56±1.12 mL に比べて有意に低く、平均差は 0.66±1.04 mL(p=0.01)であった。
・BIS でモニタリングされた患者では、ETAG で観察された患者に比べて気管チューブの抜去が有意に早期に発生した。さらに、BIS ガイド麻酔は、ETAG ガイドモニタリングと比較してイソフルラン消費量の減少と関連していた。
ひこ
BIS モニタリングしていた方が、ややイソフルラン維持濃度が低くて済んだために、消費量も少なく、覚醒も少し早かったということだろう。ただ、抜管が有意に早いとはいえ、わずかに 1 分弱、イソフルランの節約量も 1mL 以下。BIS センサーは 3000 円もするので、費用対効果から考えて、ETAG でいいんじゃないのかと、ケチな私は思ってしまう。
【出典】
Time Required for Extubation While Using Bispectral Index Monitoring Compared to End-Tidal Anesthetic Gas Concentration in Patients Undergoing General Anesthesia
Cureus. 2025 Jun 25;17(6):e86742.
Time Required for Extubation While Using Bispectral Index Monitoring Compared to End-Tidal Anesthetic Gas Concentration in Patients Undergoing General Anesthesia
Cureus. 2025 Jun 25;17(6):e86742.
対訳テキスト:20250730-1.pdf

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