■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/08/04

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【問題1】(麻酔薬) 次の非脱分極性筋弛緩薬のうち、コリンエステラーゼによる加水分解を受けるものはどれか?
1) d-ツボクラリン
3) アルクロニウム
5) パンクロニウム
2) ベクロニウム
4) ミヴァキュリアム


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[解説] 近年諸外国で使用され始めたミヴァキュリアムは、非脱分極性筋弛緩薬でありながらコリンエステラーゼにより加水分解受ける。したがってコリンエステラーゼ欠損症では作用が延長する。一方、コリンエステラーゼそのものを精製して患者に投与することも可能となっている。真正コリンエステラーゼの分解力は弱く、血漿コリンエステラーゼの分解力が優れている。ミヴァキュリアムの拮抗にはネオスティグミン+血漿コリンエステラーゼが有効との報告がある(in vitroの研究)。


[正解] 4 [出典] ANESTHESIA ANTENNA No21-p23



【問題2】(心臓・血管) 心臓弁膜症について正しいのはどれか?

ア:急性の大動脈弁閉鎖不全では、拡張終期容積は拡張終期圧の上昇とともに増加する。

イ:圧容量曲線上の下側のA-Bは、心室充満期である。

ウ:大動脈弁狭窄症では、肺血管抵抗の増加を回避する。

エ:僧帽弁閉鎖不全では、頻脈は逆流量を増加させて大動脈への駆出量を減少させる。

オ:僧帽弁狭窄症では、心拍数を抑えることにより心室充満量を増加させるのがよい。


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[解説] ア:○:急性の大動脈弁閉鎖不全では、拡張終期容積は拡張終期圧の上昇とともに増加する。慢性の大動脈弁閉鎖不全では、拡張終期容積は上昇するが、拡張終期圧は正常である。
イ:○:圧容量曲線上の下側のA-Bは、心室充満期である。上側のC-Dは、心室収縮期である。
ウ:×:僧坊弁狭窄症では、肺血管抵抗の増加を回避する。大動脈弁狭窄症では、大動脈弁と肺血管との間に健常な僧帽弁が存在すするので、肺血管抵抗が増加しても直接には問題にならない。
エ:×:僧帽弁閉鎖不全では、徐脈は逆流量を増加させて大動脈への駆出量を減少させる。同様に、大動脈弁閉鎖不全でも徐脈は逆流量を増加させて駆出量を減少させるので適度の頻拍は心室容量を減少させ、逆流時間を短縮するのに有効である。
オ:○:僧帽弁狭窄症では、心拍数を抑制することで、弁を通過する血流を増加させ、心室充満量を増加させることができる。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p250-257



【問題3】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。

(1) (d___) (p___) : 深部痛

(2) (h___________) (r_______) : 高血圧反応

(3) (a_________) (s______) : 日帰り手術/外来手術

(4) (u___) (c________) : 尿素クリアランス

(5) (b_______) (m_______) : 基底膜


[解答]
(1)deep pain(2)hypertensive response
(3)ambulatory surgery(4)urea clearance
(5)basement membrane


[出典] 麻酔科学用語集 第3版




【問題4】(心臓・血管) 次の分類のうち、問診の結果からだけで判定できるのはどれか?
1) Forrester
3) Lown
5) Rubenstein
2) NYHA
4) Killip


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[解説] NYHA(ニューヨーク心臓協会分類1度〜4度)は、日常生活活動による心疾患患者の重症度分類であり、問診の結果からだけで判定できる。Forrester分類(1977)は、Swan-Ganzカテーテルを使用して測定できる心拍出量(心係数:CI)と肺動脈楔入圧(PCWP)の値から、急性心筋梗塞の左心機能を血行動態面から4つのサブセットに分類したものである。LownはHolter心電図での心室性期外収縮の重症度をgrade0〜5に分類した。gradeがすすむと心室細動に移行する率が高くなる。Killipは、1967年急性心筋梗塞の心不全を身体所見(理学所見)の上から4型に分類した。この分類は聴診器1本で心不全の重症度が診断できる簡便さに加え、予後を的確に反映する指標となるため今日でも広く用いられている。Rubensteinは、洞不全症候群(SSS)を臨床的に1型(高度慢性洞性徐脈:HR<50)、2型(洞停止、洞房ブロック:P波が時々みられなくなる)、3型(徐脈頻脈症候群:俗称「ブラタキ」)の3型に分類した。


[正解] 2 [出典]

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