オピオイド麻酔とオピオイドフリー麻酔の術後回復への効果比較:系統的レビューとメタ分析

オピオイドvsオピオイドフリー.png・オピオイドは、全身麻酔プロトコルにおける疼痛管理の不可欠な要素として長年用いられてきた。しかし、近年の研究ではオピオイドフリー麻酔の使用を支持する報告が増加している。本メタ分析は、術後回復に対するオピオイド麻酔とオピオイドフリー麻酔の効果を比較評価することを目的とした。

・系統的レビューとメタ分析のガイドライン(PRISMA)に準拠した、無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析。2023 年 6 月 18 日までにEmbase、PubMed、コクラン・コントロール試験中央登録簿を系統的に検索した。オピオイドフリー麻酔とオピオイド麻酔を比較し、術後回復の質を報告した研究を対象とした。メタ分析は主にランダム効果モデルを用いた。

合計 13 件の無作為化比較試験(患者数 1,733 名)を本解析に組み入れた。結果から、オピオイドフリー麻酔は術後回復の質を改善することが示され、回復の質に関する標準化平均差は 0.46(95% 信頼区間[CI]:0.29〜0.63、I2 = 56%、P<0.001)であった。これらの利点はあらゆる種類の手術で認められた。ただし、これらの差の臨床的意義は限定的である。さらに、オピオイドフリー麻酔群では術後レスキュー鎮痛剤の使用量が少なく、術後悪心・嘔吐の発生率が低かった(リスク比:0.54[95% CI:0.37〜0.78]、I2 = 0%、P<0.001、0.39(95% CI: 0.27〜0.57)、I2 = 0%、P<0.001)。

統合解析により、回復の質においてオピオイド麻酔はオピオイドフリー麻酔に優れておらず、悪心・嘔吐のリスクは高いことが示された。

オピオイドを使用しない分、他の鎮痛剤の併用とか、末梢神経ブロックとか、別の鎮痛手段にどれだけの手間暇をかけているのか含めて天秤にかけないとね。それに最近は、まったくオピオイドを使用しないのではなくて、副作用が出ない程度に使用するのが良いということになってきているようだ。

対訳テキスト:20260116-1.pdf

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